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俺があいつを見返す日。

ある一言をきっかけに、ある人物を見返すきっかけとして立ち上げました。日々のことから夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも掲載します。

E.T.を観て大切なことに気づくことができた。

わたしは映画が好きだ。

今はあまり観る時間が取れないが、20代の頃はレンタルビデオ店に通い詰め、一日に1作品は必ず観ていた時期もあった。

映画通と誇れるほどではないにしても、わたしと同年代の男女を無作為に100人集めれば、トップ20までにランクインできる実力は備えているつもりだ。

そんなわたしですら、30年以上も前の超有名映画を未だ観ていなかった。
そう。それが「E.T.」だ。

 

E.T. (字幕版)

E.T. (字幕版)

 

 

これまでいくらでもE.T.を観る手段と機会はあったはずなのに、なぜ今まで観なかったのか?
理由は単純明快だ。劇中に出てくるあの褐色の生き物がキモかったからだ。

一体あいつはなんだ?
なぜあのような不気味な形態をしている?
いくら80年代初頭の作品とはいえ、もう少しキュートなキャラにする感覚と技術はあったはずだ。
もはやあれは大便だろう? なぜあれでGoサインが出るかなウンコなのに。感性腐ってんのか?
それともスピルバーグはアレかな? なんかそっち系のマニア?
アメリカ人はあれをかわいいと思ってるのか? 思ってんだよ。ファービーを愛玩として発売しちゃうような人たちだもんな。


私は考えた。
E.T.E.T.である唯一にして最大の理由はなんだ? 言うまでもない、あの褐色の生き物だ。あいつがいなくては観る価値がないといっても過言ではない。
その一方で、あいつがいるためにこの映画を観ることができていないわたしもいる。
なぜあのような造形のキャラでなければならなかったのか?
わたしは今回、その疑問を確かめるべく敢えてこの映画を観た。


そしていま、わたしは大いに戸惑っている。不覚にもE.T.を「かわいい」と思ってしまったからだ。
わたしを30年も拒絶させてきたあの大便のような輩を、どうして今はかわいいと感じているのか。
その答えは映画を観てすぐに理解した。
「目」だ。

不気味な姿形で見落としていたが、アイツの目はハンパじゃなく「つぶら」だ。
あのつぶらな目を最大限に引き立て、観る者にインパクトを与えるために、きっとガワを大便の寄せ集めのように小汚くする必要があったのだ。
アレだ。自分のかわいさ最大限に引き立たせるために敢えてブスを周りに配置するという、したたかな女性がやるやつだ。

わたしは30年の長きに渡ってE.T.を誤解してきた。
誤解とは恐ろしい。これが映画だったからまだ良かった。
もし食べ物だったら? 見た目で不味いと思っていた食べ物が、実は天にも登るほど美味しいものかもしれない。
もし人だったら? 30年も大切な誰かを誤解したままだったら、悔いても悔やみきれるものではない。

わたしは今回の件を通して、物事を一面だけで判断する愚かさを学んだ。これは大きな収穫物だ。

ところで映画としてはどうだったのか?
これは人それぞれだが、わたしはまぁ楽しめた。
ただ、今の世での初見だからであって、あの時代にリアルタイムで観たらむちゃくちゃ面白いのかもしれない。