俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

お嬢さん。事実と真実は違うのだよ。

わたしはかつてタバコを嗜んでおりましたが、4年ほど前にやめました。

『嗜む』と言えば聞こえは良いですが、タバコ吸いたさに喫煙所を探して回る程度の必死さはあったので、それなりの中毒者だったと思いますね。


ただ、喫煙者として最低限のマナーは守ってきたつもりです。喫煙場所以外では決して吸わなかったし、灰皿があっても分煙がなされていない場所では自重しました。

それでも玄関先では吸ってたし、車の中で吸う時は窓を開けたりしてましたからね。いま考えれば受動喫煙に対してまだまだ認識が甘かったんですね。

このように、過去に過ちを犯した元喫煙時であるがゆえ、マナーの悪い現役喫煙者に対してはとても厳しかったりします。
特に歩きタバコをする喫煙者には反吐が出るほど、歯グキッから血が出るほど苦虫をギリギリ噛み潰しています。ごめんね苦虫。あと打ち間違えで歯グキが肉離れを起こしたようだけど気にしないでください。


本田イエス。いや本田がイエスだろうがノーだろうが知ったことかよまた打ち間違えた本題です。
昨日の朝。歩いているわたしの目の前に火の付いたタバコが捨てられていました。朝からイヤーンな感じです。

どこの誰かは存じませんがね。あなたが歩きタバコをするのを良しとするわけにはいかないけど、もう仕方がないよね。なぜならあなたが空前絶後の馬鹿者だから。

それと吸い殻を天下の往来に捨てることについても、まぁ良いとは言えないけれどコレも仕方がないね。だってアンタが超絶怒涛の大馬鹿者だからさ。

さて。お前が空前絶後超絶怒涛でイエーイな超大馬鹿者であったとしてもだね。せめて火は消そうよ危ないからね。自分の行動の先に起こり得る最悪の事態をもう少しだけ想像してみることを提案するよ。

なぜ火を消さないの?いったいどういう考えをすれば吸い殻の火を消さずに捨てられるの?しかも真冬の乾燥している時期に。
火が大事なの?お前にとってそんなに火が大事なものなの?
何だお前は。初めて火の有用性に気が付いた原始の諸先輩方かよ。大丈夫だ火はまたつける事ができるから。だから消せ。


話を戻して。
わたしは火を消すために吸い殻を靴底で踏みました。グリグリッと。でも一回じゃ消えなかったから何回かグリグリッとしたんです。

時間にして5秒くらいのことだったと思うんですけどね。グリグリしているわたしの横を通り過ぎた20代後半くらいの女性が、蔑んだ目でわたしに一瞥をくれたんです。

違う。違うよお嬢さん。きっとあなたが考えていることは真実じゃない。そうじゃない。これはわたしの仕業じゃないんだ。事実と真実は違う。そこを分かって欲しい。

例えばだね。お嬢さんあなたが空に向かって両手を拡げていたとするじゃない?
この場合『若い女性が空に向かって両手を拡げている』これが実際にあったこと。すなわち事実ね。

そしてあなたがそんなことをしている理由は『木の上から今にも落ちそうになっている仔猫を両手で受け止めようとしていた』これが本当のこと。すなわち真実よ。

でもそれをハタから見てた人はそう思うとは限らないね。もしかしたらあなたが空に向かって宇宙人と交信しているちょっとアレな人だと解釈するかもしれないよね。
でもそれは違うよね。真実じゃないよね。

同じ。今のわたしも同じ。あなた今こう思ってるでしょ?『いい年したおっさんが歩きタバコをして吸い殻をポイ捨てですか?マジ最悪』
違うんだよわたしじゃないんだ。あなたは事実と真実の区別がついていないんだよ。


と、そんなことを歩きながら考えていたらですね。ふとこんな風に思ったんです。
実はこのお嬢さん、そんなこと全然思っていないんじゃないかなと。わたしが勝手に蔑みの目で一瞥くれられたと思っただけで、わたしこそ事実と真実の苦別がついていないんじゃないかと。

もしかしたらわたしがあまりにナイスミドルで大人の魅力に満ち溢れていたから、視線を外すことが出来ずに見つめ続けていただけかもしれない。

或いは自分の前を歩いていたおっさんが突然道の真ん中でツイストを踊り出したもんだから、つい好奇の目を向けてしまっただけとかね。

アレ?さらに言うならちょっと待って?
もしかしてこの火が付いた吸い殻も、わたしが勝手に歪んだ真実を導き出してしまっているだけで、実は真実は違うんじゃないか?

ボルサリーノをイキにきめ、ダークなスーツに身を包んでいかすクツを履いているシュッとした男性ですよ。
自分の家でタバコを吸っている時に電話が鳴るんです。
電話の主はボス。ボスは震える声でこう言うんです。

「やばいことになっちまった。トニーのやつがしくじった!!」


「何ですって!? トニーのやつがしくじった!?」

男性は取るものも取らず急いで家を飛び出すんですけど、吸っていたタバコをその時に落としてしまった。それがさっきわたしがグリグリした吸い殻だと。こういう筋書きですわきっと。

そしてスタッガーリーと決着をつけるべく、港にある第三倉庫に急ぐんですよ。約束は夜の8時半。あぁ行かないで男性、それワナだから!どうかホームの端で待っている彼女の元へ!!


このように、事実と真実は違うものです。そして往々にして自分の思い描く真実は真実じゃなかったりするんです。気を付けたいものですね。

余談ですが、どこの誰が残したかも分からない負の遺産を処理したばかりに、朝からいわれもない中傷を受けたかも知れないわたしは、せめてもの慰めにコンビニでいつもより少し良いおにぎりを買ってしまいました。鮭のハラスのやつ。