俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

木を見て森を見ず。

会社からのいつもの帰り道に、内職のようなことをしている老夫婦の家がある。
80歳くらいか、それ以上の年齢にも見える。
面識はないから夫婦かどうか分からないが夫婦としておく。

プレハブみたいな小さな家で、毎日毎日夫婦並んで何かを作っている。何を作っているかまでは見えないが、細かい作業であることは分かる。


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こんな小さい家で、年老いた身体でそんなに小さいものを扱う作業をずっと続けることは容易ではないだろう。きっと腰も痛いだろうし目も疲れる。

もっと楽に老後を過ごせば良いのだろうけど、この小さな家だ。おそらくは生活に余裕がないのだろう。或いは孫に何か買ってあげるため、老体に鞭打って少しでも金を稼ぎたいのか。

本当の事情をうかがい知ることは出来ないが、わたしはこの小さな家の前を通るたびに勝手に同情していた。

そのつもりはないと思うのだが、もしかしたら上から見下ろしてしまっていたかもしれない。

この老夫婦を通して、少なくとも今の自分たちはこのような生活をしていないという優越感に浸っていたのかも知れない。

わたしは自分を汚いと思った。


ある日。いつものようにその家の前を通ると、家から奥さんが出てきた。
そしてトトトッと歩き出して、自分の家の横にある門を開け、奥にそびえ立つすごく大きな家の中に入っていった。


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老夫婦の家と思われたものは、でっかい家の広大な庭の中に立つ、単なる作業小屋だったようだ。
全然生活に困っている様子はなかった。

「ふざけんなよ」と思った。
別に老夫婦はふざけてないと思った。
でも「同情して損した」と思った。

わたしはやっぱり汚い人間だと思った。