俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

『金太郎』は何をした太郎なんだろう。

 以前に桃太郎と浦島太郎について書いたことがある。会社の後輩が、桃太郎の旗指物に書かれた『日本一』は桃太郎のことではなくおばあさんが作ったきびだんごの事だとか、浦島太郎はジジィになったあとツルになって飛んで行くんだとか、そんなワケの分からぬ事をホザいたものだから、それについて書いた次第。


 しかし何か大切なことを忘れているのではあるまいか。桃太郎、浦島太郎と来たら、そう、金太郎だ。

 これはしたり。日本の三大太郎の一角を担う金太郎先輩のことを失念するとは我らしからぬ失態。たのきんトリオでいえばトシちゃん、マッチと来てヨッちゃんを忘れるようなものぞ。アレ? じゃぁ別にいいんじゃないの? 良くない。良くはない。例えが悪かった。いや例えも悪くない。とにかく義男をナメるな。義男をナメるやつはわたしがケチョンケチョンにやっつけちゃうんだからっ!! ちなみにわたしは義男のことは何も知らない。何もだ。

 と言うわけで、突然だが今回は義男について書くことにした。ウソぴょん金太郎について書くんだよん。

 

 さて。ここで皆さんにお伝えしなければならないことがある。わたしは金太郎のお話を知らない。彼についてわたしが持っているのは、以下のつたない情報だけだ。


 ” マサカリを担いでクマにまたがったおかっぱ頭の少年が、『金』と書かれた真っ赤な腹掛けのみを身にまとい、動物と相撲を取る ”


 当然これではわいせつ物陳列罪と銃刀法違反並びに鳥獣保護法違反が適用される可能性のある不審者に過ぎないが、いくらなんでもこれだけではあるまい。仮にも悠久の時を越え、今なお語り継がれている昔話なのだから。だったら何故わたしはこの話を知らないのかは措く。

 そうだ。こんな時は童謡がいい。桃太郎も浦島太郎も童謡の歌詞はそのままお話のストーリーになっているのだから。幸いにも金太郎の童謡もある。

 

 ” まさかりかついだきんたろう くまにまたがりおうまのけいこ

 ハイシイドウドウハイドウドウ ハイシイドウドウハイドウドウ

 あしがらやまのやまおくで けだものあつめてすもうのけいこ

 ハッケヨイヨイノコッタ ハッケヨイヨイノコッタ “

 

 ぶつよ? 童謡の歌詞とわたしのつたない記憶を総動員したイメージが何ら変わらないっつーのはどういうことよ。ハイシイドウドウハイドウドウとか言ってんじゃねぇよ。お前がハイシイドウドウハイドウドウだよ。さっきからハイシイドウドウハイドウドウハイシイドウドウハイドウドウうるせぇな。ハイシイドウドウハイドウドウって何なんだよ英語か?High sea Do Do Hi Do Doか? 童謡の歌詞に英語を散りばめんな90年代のJ-POPかよ。


 ははーん。さてはオメェ大したことしてねぇな? オイオイ何でこんなやつが日本の三大太郎としてハバを利かせてんだよ。やめさせろやめさせろ。もう例のCMも降ろして他の太郎にしろ。いるのだろう? 日本の昔話にはいくらでも『○○太郎』がよ。自分じゃなきゃダメだなんて思うなよ。仕事ってのは誰かがいなくなっても不思議と次の誰かが出てきて回っていくものなんだ。


 例えば『ちからたろう』。彼、ものすごい力持ちだよ。垢で出来てるけどね。ダメ?


 じゃぁ『さんねんねたろう』はどう? いい仕事するよ。 かなりの大器晩成型だけどね。ヤダ?


 それじゃ『しっぺい太郎』だ!  強いよ。イヌだけど。


 ・・・なんかロクなのいなくない? 昔話の太郎って。


 そう考えると桃太郎はすごいのだな。桃から生まれるという特殊極まりない出自ながら世を儚むでもなく、鬼を倒して平和を取り戻し、宝物まで持ち帰ってくるのだから。まさしく英雄と言えよう。


 それに比べて浦島太郎はどうだ。龍宮城に行って飲み食いして帰って来て老いぼれてツル。彼の最期は望みもしないツルだ。まぁ、いじめられていた亀を助けはしたが、溢れ出る被害者臭は拭えない。英雄にはほど遠い。浦島を過大評価していたか。


 反面、わたしはいささか金太郎の評価が低かったのかも知れない。というか評価も何も未だヤツのお話を確認していない。どれ、ここいらで本腰を入れて調べるとするか。さて、ヤツは一体何をした太郎なんだ?


えーと。足柄山に住んでて?

力が強くて熊にも勝って?

その怪力で橋がなくなった崖に丸太をかけて?

それを見ていた源頼光に見込まれて仕えて?

坂田金時と名を変えて頼光四天王の一人となり?

酒呑童子を退治する?


 ナニッ!? 酒呑童子!! あの日本三大妖怪の一匹に数えられるあの酒呑童子か!?


 やるなぁ金ちゃん。正直言ってわたしはタカをくくっていたよ。金太郎先輩は山奥でケダモノと相撲を取っているだけのお山の大将ではなかったのだな。人並み外れたその力を正しく使い、それを見込まれて身分の高い侍の家来となるなんて。


 更にすごいのは何と言っても酒呑童子よ。実力は日本妖怪史上で最強と呼び声の高いあの酒呑童子をだね、一人ではないとはいえ退治してしまうのだから。

 畜生どもに攻め立てられてすぐにゴメンナサイしちゃう鬼ヶ島の鬼とは格が違い過ぎる。


 今回の調査によって、わたしの中では完全に、完璧に金太郎>桃太郎に変わった。そして浦島太郎、ヤツは太郎界の中で最弱!!


 我々はきっと、金太郎のことを過小評価しすぎている。もっと畏敬の念を持つべきだ。