俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

夏の到来をどうやって知りますか?

 昨日、歩道の植え込みでセミの抜け殻を見つけたよ。今年初めての抜け殻。

 そろそろ本格的な夏がやってくるのかな、なんてワクワクしていたら、今日の朝、セミの鳴き声が聞こえてきた。なーんだ、夏はすぐそこにいたんだね。

 こんにちは、夏さん。今年もよろしく。


 キムェー。

 気色の悪い書き出しになってしまったりもしたけれど、わたしは元気です。


 でも書いてあることは本当です。昨日、今年初めてセミの抜け殻を見つけたと思ったら、今日の朝にセミの声を耳にしました。夏ですねぇ。


 夏という季節は、セミの声で始まりを知り、セミの声で終わりを知りますね。そしてわたしは毎年、夜にトイレの窓から聴こえてくる虫の音で秋の訪れを知るのです。風流。

 

 セミといえば、以前に知人の女性がこんなことを言っていました。


セミって1週間しか生きられないから可哀想だよねぇ」

 こーの野郎ババァ。勘違いするんじゃない。セミは昆虫界でも屈指の長命だぞ。セミの儚さに心を痛めているようだけど、アイツらは土の中で数年を過ごすんだから決して短命じゃない。単に地上に出てきた後の成虫の期間がすこーし短めなだけだぞ。


 分かったらこれ以上の憐れみは無意味だ。今すぐやめた方が方がいい。今すぐにだ。よーしオーケーいい子だ。


 なに? 暗い土の中に数年もガマンして? やっと外の世界に出られたと思ったら数週間で死んでしまうのはかわいそう?

 こーの野郎ババァまだ言うか?

 なぜかわいそうと言い切れるのよ。もしかしたら地上に出ている数週間こそが、セミにとって最も過酷で苦痛な期間かもしれないでしょう? そりゃ死んじゃうのはイヤだろうけどさ。


 だってね。今までの数年間は土の中でヌクヌクと過ごしていたんだよ。それなのに人生の最後の数週間を、子孫を残すためだけに敵の多い外の世界で婚活しなきゃならないんだから。アフリカのサバンナでライオンの群れに囲まれながらの婚活パーティーなんて誰が行くよ。わざわざ外に出ずとも土の中でやりゃいいんだよ。


 それはそれとして疑問があるんですけど。セミはどうやって卵を産むんですかね?
 いや、そりゃしかるべき穴から卵を出すんだろうけどもさ。ピッコロ大魔王みたいにクチからゲロるとか、産道に手を突っ込んで卵をブン投げるような女傑でもないだろうから。


 そういうことじゃなくて、どうやって卵を地中に埋めるかってこと。これ謎。

 たしかセミの幼虫は土の中で暮らすわけだから、普通に考えれば卵も土の中に埋める必要があるはず。しかしあいつらのか細い手足で地面に穴が掘れるとは到底思えない。


 あらかじめ地面にあいている穴を利用するという可能性も考えたけど、そんなに都合良く穴は開いていないでしょう。

 しからばアレか? 土の上に卵を産み落とすだけとか。で、孵化した幼虫の両手にはカマが付いていて、両手で穴を掘り進めて地中に潜る。
 いや、リスクが高すぎるな。ちょっとした風雨に晒されればおしまいだし、アリとかに巣に運ばれちゃったなら保存食にされちゃう。わたしたちだって知らずに踏んじゃったりするだろう。


 それに生まれたばかりの幼虫が己のカマで地面を掘り進めるなんて、ちょっと強靭すぎる。そんな芸当ができるのなら、自慢のカマでカブトムシの甲殻もシャッって出来るでしょうよ。なにも土の中でケソケソ生きなくても昆虫界の覇者になれるし、地上でたくましく生きていける。わたしが保証する。

 じゃあ発想を変えて、いっその事もう掘らない。盛っちゃう。切土じゃなくて盛土。地面に卵を産んで、その上から土を掛けてあげるの。
 その土はどこから調達するのか? そんなの決まってるよ。周りの地面を掘ってだよ。掘れてるね穴掘れてるよそれ。卵産めるよねその穴に。

 いちばん現実的なのは、母ゼミのケツのあたりから長っちょろい針状の産卵管が出てきて、それを地面にブッ刺しての産卵が妥当かな。
 でもそれができるってことは、よっぽど強靭な針じゃないとダメよ。スズメバチの針は産卵管が変化したものと聞いたことがあるけど、それくらいの強度がなければ、地面に突き立てるのは到底ムリでしょう。

 

 あるかぁ? あいつらの身体そんなもの。だってあいつらのお腹の中って空っぽじゃんね。
 そんな強靭な針があったならね、樹液を吸っている最中のカブトムシでもその針で貫けるじゃんね。でもそんなことしてるセミ見たことないじゃんね。だから違うね。

 わかった。カラスを利用するというのはどうか?
 父ゼミと母ゼミはあえて地表に降り立ち、自分を捕食しようするカラスを華麗なフットワークで翻弄し続ける。気づけば地面にはカラスがクチバシでついばんだ穴がたくさん出来ているという寸法。

 

 問題はその後。「あ、カラスさんもういいよお疲れー」というわけにはいかないだろうから、そこで父ゼミ最後の大舞台よ。

 父ゼミが人生最大の声で鳴いてその場から飛び去る。カラスはそれを追う。その間に母ゼミが穴に卵を産卵する。残された力で上から土をかける。 素晴らしい種族維持本能。

 これがわたしの予想するセミの産卵です。
 真実は知らない。知りたくもない。反論は聞かないし許さない。


 夏ですねぇ。