俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

赤い腕時計。

腕時計にはあまり興味がない。


本当は腕時計はしたくない。その方が身軽だから。

でも時間を確認するにはスマホより腕時計の方が都合がいい。だからまぁいちおう腕時計は着けている。

 

でも腕時計をするからには気に入った物を身に着けたい。

でも興味がないので名の通ったメーカーの品である必要は全くない。

時刻が分かってデザインが気に入れば、100円の腕時計でも全然構わない。

でも気に入ったからと腕時計に万単位のお金を掛けるほどの価値観は見出だせないでいる。

 

そんなわたしが今年の初めに雑貨屋さんで買ってもらった腕時計がこれ。

 

 

f:id:wp-dandy:20190918234406j:image

 

 

かわいいナリしてるだろ。ウソみたいだろ。

1,000円なんだぜ。これで。

見やすいし安いし何よりかわいい。わたしが一目惚れをしたのは奥さん以外ではお前が初めてだよ。マジ卍。


この時計をしている時、中学生の甥っ子に「その時計いくら?」と聞かれた。

「1,000円だよ」と答えたらクスッと笑われて「オレG-SHOCK持ってるよ?」って言われた。

 

そんなんドヤ顔で言われても。あそーなの? ってしか思わないんだけどね。


つーかもしかしてオレいま見下されているのかな?

恥ずかしいか。いいトシこいた大人が1,000円の腕時計を着けてんのは。


聞いて驚け。こないだ買ってもらった時計なんて700円だぞ。過去最低価格を叩き出した伝説の時計だよ。

 


f:id:wp-dandy:20190918234509j:image

 

 

すごく気に入ってて満足してるけど、気温の差が激しいと文字盤の内側が結露するという初めての経験をさせてくれた特別な時計でもある。

 


f:id:wp-dandy:20190918234540j:image

 

 

あまりに安価だとこういう事もあるんだ。いい経験になった。


しかもコレ、おそらく女性モノなんだよね。ベルトも微妙に短いし。

でも気にしないんだ。女性モノでも気に入ったのならこちらの負けだ。

人がそれを見てどう思おうと関係ないね。柴田恭兵です。


今はどこに行くにもこの赤い時計ばかりを着けている。

 

見えるものなんだから、腕時計は出来るだけ良い物を着けなさいとアドヴァイスをされたこともある。

同僚はまさしくそういう考えの人で、数十万円をはたいてロレックスを購入した。カメラのキタムラで。分かるよ。ロレックスの正規販売店に入るのは敷居が高いよね。


いいよ。そういう価値観はいい。でもわたしにはない価値観だ。

数十万円を腕時計に費やすなら、その分を家族が欲しがっている物を買ったり、家族で美味しいものを食べに行ったり、家族で旅行したりする方がいいな。


気に入って着けているこの赤い腕時計が壊れた時のために、700円だけ残しといてもらえればそれでいいや。

 

でもこうも思う。わたしに経済力がないから腕時計に興味がないだけではないのかと。

経済力が底上げされたら、例えば年収が2倍になったら。わたしにとっての安い時計は2,000円になるのだろうか。

年収が10倍になったら、わたしは10,000円の時計を買うようになるのか。


違う気がする。何かロレックス買いに走るような気がする。


これはぜひ試してみたい。

そしてこのブログで報告したい。

そのためにはまずわたしの年収を10倍にする必要があるんだけど、誰かその方法を教えてもらえないですかね。


おっともうこんな時間だ。

エアロバイクを漕ぐ時間。

それでは失礼。

長女(13)が生理になった。

長女(13)が、今年の4月に生理になった。


一応お断りしておくけど、これを記事にする事については長女の了解を得ているよ。

デリカシーがカケラしかないわたしだけど、承諾もなく人様の股ぐら事情を世界に向けて発信するような勝手はしないんだ。

 

お風呂に入るために洗面所にいた長女が「おかーさんちょっときてー」と、リビングにいた奥さんを呼んだ。

わたしは「これはもしかして」と思ったけど、生来の性根の悪さが顔を出してしまい、取り敢えずあすなろ白書の取手君ばりに「俺じゃダメか?」って訊き返してみた。


すると「おかあさんがいいかな」との返事が返ってきた。やっぱり俺じゃダメだった。

でも、ということはだ。その可能性は森永チョコレートアイスクリームバーのパルムくらいには濃厚になったということだ。


リビングでおとなしく待っていると、洗面所から「やったじゃん」という奥さんの声が。


「ちょっとドウシタノ。なにドウシタノ」

中山美穂さんの『Rosa』の歌詞を引用しつつリビングから状況を確認すると、予想通り長女が生理になったと。


いつかこの時が来たら、きっとわたしは泣くだろう。ずっとそう思っていたけど、意外なことに全然泣いた。

わたしが泣いていたら、一緒になって全米も泣いてくれた。ついでに震撼もしてくれた。

ちょっとカッコ悪いけど、髪切るなら付き合うよとまで言ってくれた。全米いいヤツ。サンキュ。

 

長女の成長を感じられる出来事があると、決まって思い出すことがある。それは初めて長女と手を繋いで歩いた時のこと。

わたしの記憶が確かなら、あれは日本橋の駅構内だったはず。


わたしが左の肩をグッと落としてやっと長女の手が届くくらいだったけど、それまではそれでも届かないくらい長女が小さかった。

長女はわたしと手を繋げたことが嬉しかったようで、何度も何度も駅の構内を往復させられた。


今回もそれを思い出した。そりゃあ泣くよ。だって古いアルバムの中には隠れた想い出がいっぱいなんだぞ。

あんなに小さかった長女がいつの間にか大人の階段を登っちゃってさ。想い出もいっぱいだけど血もいっぱいだから、ナプキンさんこれから長女をよろしくお願いしますよ。

謎の圧力とたらこパスタ。

とある週末に家族で出かけた時のことなんだけど。


あれは確か16:00を過ぎたあたりだったと思う。ホームセンターで電源タップを選んでいたら、不意にめまいに襲われて立っていられなくなった。とっさに近くの商品棚に寄りかかって事なきを得たんだけど、こんな事は今までに無かったので大いに動揺した。


あのね。わたしが今より10歳、いや15歳若かったら、きっと動揺なんてしなかったと思う。わたしのブログを読んでくれているジジイエーンババアの皆様ならご理解いただけると思うんだけど、若さって根拠のない自信で満ち溢れてるでしょ。多少の体調不良ごときで自分が病気だなんてツユほども思わなかったりするんだ。それが若さ。


ところでさっきはみんなの事をジジイエーンババアとか言ってゴメン。お詫びにジジイエーンババアどもにはイイこと教えてあげよう。何と若さを保つための秘訣。心して聞くといい。


あのね。どうやら若さって『振り向かないこと』らしいんだよ。わたしが子どもの頃に宇宙刑事ギャバンがそう言ってたから、きっと間違いないと思う。

だから若くありたければ決して振り向いちゃダメ。例え振り返れば奴がいたとしてもだ。その振り返った先にいたのが織田裕二なら大当たりだけどケーン石黒だったら胸毛モジャモジャになるの巻。

 

話を戻す。


えーと、めまいを起こしちゃったんだけど、そういうちょっとした体の不調でも、勝手に重大な病気だと思いこむ。なぜなら若くないから。40代男性だから。ロボットだからでもマシンだからでもない。

この時も、突如としてわたしを襲っためまいに一瞬我が身の重病説を疑って恐れおののいたけど、同じくらい一瞬で我が身が腹ペコであった事に思い至った。

 

わたし達は最寄りのファミレスに行った。

それぞれのオーダーが済んだので、ドリンクバーのアイスコーヒーを飲みながら家族で他愛のない話に花を咲かせていると、しばらくして誰かがテーブルの横に立つ気配がした。


見ると、おそらくは高校生と思われる女性のの店員さんが、わたしの顔をジッ……と見ていた。何も言わない。何にも。ただひたすらにわたしの顔を凝視しているだけなのだ。


入店して10分やそこらだよ? いくらわたしがワイルドでプリティかつダンディな異形メンでも、惚れてまうには早過ぎるよね。何なの君? 人より異様に惚れやすかったりする性格なの? 恋早漏


店員さんが何も言わないので、わたしから話しかけた。


私「えーと……ん?」


店「あ……たらこパスタ……」


なるほど。その店員さんは、見ているこっちが不安になるほど危なげな感じでたらこパスタを3皿持っていた。


店「たらこパスタ4つのお客様……」


私「いや、ウチではないんですけど」


店「あ……」


店員さんは空いていた隣のテーブルにたらこパスタを置いた。そして何かを確認してから、改めて本来のテーブルにたらこパスタを持って行った。


フザケやがってこの野郎。料理を運んで来てテーブルの横に立ったまま何も喋らない。こちらから話しかけてやっと口を開いたかと思えばお届けミス。挙げ句に失礼しましたの一言もなく去りゆくとは、客商売をナメるのも大概にしろ。


なんて事は全然思わないよ。おそらくは新人さんだろうし、しかもあのぎこちなさは高校生になって初めてのバイトと見た。わたしも飲食業界で働く身。これからも辛いことは多々あるだろうけど、共に頑張っていこうじゃないか。ようこそ飲食業界へ!! わたしは飲食業界とは一切関連のない業種の仕事をしているけど。

 

わたしが書きたかったのはこの店員さんの事じゃない。『たらこパスタ4つ』についてだ。


例の4つのたらこパスタは、わたし達のテーブルの斜向かいにいらっしゃった、我が家と同じ4人家族の元に運ばれていった。店員さんが持っていたのは3つ。あとからすぐ追加でもう1つ運ばれ、そのテーブルには各自の前に一つずつたらこパスタが置かれた。


詳しくは知らないんだけど、陰陽五行思想みたいのがあるでしょ。木・火・土・金・水みたいなの。

で、アニメとかゲームとかで終盤になってくると、何か敵側の四天王みたいのが勇者側に立ちはだかってくるよね満を持して。『我は火! 我は水! 我は土! 我は金! 我ら悪の四天王!!』みたいにさ。


あれはね。それぞれに違う属性の猛者が集まってこその四天王であって。


我は火!

我も火!

我だって火!

我こそが火!


お前らもう少し会議を重ねてすり合わせしてから出て来いよと。いくら火がいいからって全員が火にしちゃったらさ。勇者側に水属性のキャラがいたら一発であの世行きだよ?


武田信玄が旗指物に記した『風林火山』だって、もし『火火火火』だったらさ。いかに武田信玄でも敗けるよ? だってみん火なんだから。後先考えないでイノシシみてえに突っ込んで行っちゃうんだから敵陣に。

海道一の弓取りと称されたあの徳川家康を討ち死に寸前まで追い詰めた上に脱糞させ、部下に鎧を脱がされる時に「殿これは……」と聞かれて速攻「焼き味噌じゃ」と答えさせたあの武田信玄でも敗けるんだよ。

 

そういうことだよ。

人様の食べるものをとやかく言いたくはないんだけどね。でもこんな事ってある? 4人全員がたらこパスタって。

普通は『謎の圧力』が働かないかな。あるじゃんそういうの。何か分かんないけど自然とオーダーが被るのを避けるみたいなの。


「何にしたー? えーたらこパスタかぁー私もそれにしようと思ってたんだよねー。じゃあどうしようかなードリアは昨日食べたばっかりだしーハンバーグってほどボリューミーなの求めてないしーあーどうしよう迷うー迷うー!!」


うるせえなこの野郎。四の五の言わずにたらこパスタにしなさいよ。食べたかったんでしょうが。 あなたには同席した人と同じオーダーはしてはいけないという運命(さだめと読む)を持ってこの世に生を受けたか。


っていうね。

誰しもが苛まれているであろう謎の圧力に、その家族は影響されていないってことなんだよ。これはすごいことだよ。


もしかしたら、この家族がわたしの目指すべき家族の形、あるいは人類が目指すべき最終形態なのかもしれないけど多分そうじゃないよね。


バイバイ。

幸せ家族。広がる。

朝。出勤するために最寄りの駅に向かって歩いていると、後ろから「シャンシャンシャン」という音が聴こえてきた。


えーなに? トナカイさんの鈴の音かな? まだ9月だよ。クリスマスにはちょっと早すぎるんじゃない? 欲しいプレゼントだってまだ決まってないよ。ずいぶんとせっかちなサンタさんもいたもんだね。


うるせえ。サンタでもマンタでも何でもいいんだよ。でもコンタだったら取りあえず目は閉じて来てもらいたい。クセがやつと違う恐れがあるからね。あともうひとつ。コンタについては皆さんに非常に残念なお知らせをしなければならない。ショックかもしれないけど、どうか落ち着いて聞いてほしい。何と彼は三上博史ではないんだ。以上。

 

だからね。トナカイさんがどうとかサンタさんがナニとかサンタさんのナニがナニとか、40代男性はそんなメルヘンチックな事は考えないんだよ。当たり前でしょ、そんな余裕はないんだ。40代の男性が考えることは金と性と老後のことだけ。これ即ち世間で言うところの三種の神器。どこの世間が言っているのかは知らぬ。


話は変わるけど、40代男性も朝立ちはかろうじて致す。しかし勃起の角度は愛しさと切なさはあっても心強さは全然ない。わたしの貧相な如意棒、略して御珍宝を例にするなら、通常時なら床に対して約10°。超サイヤ人に変身してせいぜい15°が限界だ。


この野郎。何でわたしがブログで赤裸々に御珍宝の勃起角度すなわち勃起角を告白しなければならないんだ。算数の問題にして角度を求めさすぞ。お詫びに今すぐ月見バーガー買ってこい。黄金の方のやつ。2コ。あと月見パイとそれからオッパイも。大丈夫だ。わたしはオッパイ聖人ではあるがオッパイ星人ではない。あとわたしの如意棒は伸びろと命じても伸びてくれない唾棄すべき駄器であることも付け加えておく。

 

そんな事よりそろそろ話を戻したいんだけど。わたしもそれほどヒマじゃないんだ。フリクションの替え芯を買いに行かなきゃならないんだよ。ホントはジェットストリーム派なんだけど、なにかと便利だから仕事で使うんだフリクション

でもあいつら異様にインクの減りが早いから、あっという間に書けなくなる。コスパ悪いからもう使うのやめようかな。あとコンドームもオカモトの0.01はコスパ的にアレだから、めちゃうすに変えようかな。

 

話を戻す。

 

最寄り駅に向かって歩くわたしの後ろから「シャンシャンシャン」という音が聴こえてきた。

そしてその音に重なるように「んはっんはっんはっ」という音も聴こえてきた。

その音は徐々に大きくなり、少しずつ、だが確実にわたしに近づいて来た。

そしてわたしのほぼ真後ろ辺りに来たであろう時、女児の「苦しいよぅ……」という声が聴こえた。


ヒヤッとして思わず首をすくめると、わたしの横を30代前半くらいの女性と小学4年生くらいの女の子が追い抜いていった。


急いでるんだねきっと。焦ってるんだ。おそらくは母娘だろう。

女の子は前を走るお母さんに遅れまいと必死なんだけど、でもお母さんが速いから。女の子が走りながら時おり「苦しいよ苦しいよ」ってつぶやいてる。


何かの集合時間に遅れそうなのかな。

あんなに疲れててかわいそうだな。

あぁ。わたしが車だったら良かったのに。そうしたらこの母娘を乗せて目的地まで送ってあげられたのに。


でも車だったとしても、見ず知らずのおっさんが突然「よぉ、乗ってくかい?」って声を掛けても絶対に乗ってはくれないよな。

「拙者、怪しいものではござらん」って口上を述べても『拙者』の時点でやたらと怪しいもんな。


トウシューズは忘れずに持ったのかな。

振り付けはちゃんと覚えられたのかな。

せっかく今日まで血のにじむ思いで練習を頑張ってきたんだから、遅刻して台無しなんてことにならなければいいけど。

こんなに走ってバレエダンサーの命とも言える足に何かなければいいな。


わたしには何もできることはないけど。

こうして祈ることしか出来ないけど。

どうか間に合いますように。

そしてあわよくば満足のいく結果が得られますように。

 

心根の優しいわたしは、急いでバレエの発表会に向かうこの母娘を大いに心配していた。

いや知らないけどね。バレエの発表会に行くのかどうかなんて。あぁゴメン。まだちゃんと言ってなかったっけ。実はわたしエスパーじゃないんだよ。だから見ず知らずの他人が急いでいる理由なんて分かるはずがないの。

でも困るんだよバレエの発表会じゃなきゃ。今さら母娘でウンコ我慢して家に向かって猛ダッシュしてるだけですとか、そんなんじゃこっちの折り合いが付かないんだからフザけんな。

 

この時点で母娘はわたしより10メートルほど先をひた走っていたが、突然に女の子が「パパー!」と叫んだ。

見ると、さらに10メートルくらい先にスーツ姿の男性が立っていて、母娘に手を振っていた。

 

さっきまで苦しい苦しいとヘトヘトだったはずの女の子が、どこにそんな余力を残していたのか、パパに向かってダッシュした。それをパパが両手を広げて迎え抱きしめた。少しあとにお母さんがパパと娘に合流した。

家族は少しの間談笑したあと、わたしと同じ進行方向にゆっくりと歩き出した。その姿には、もう急いでいる様子は微塵も感じられなかった。


何だよただの幸せ家族だったのか。心配する必要はなかったな。でもまぁ良かったね。

わたしは朝から暖かい気持ちになって、微笑ましくその家族の背中を見守っていた。


という美談では終わらせることは出来ないんだよ。なぜならその家族は、歩道の横幅いっぱいに拡がってわたしの前を歩き始めたからだ。

 

クソが。通れないでしょそれじゃ。そりゃあなた達は家族並んで歩いて幸せかも知れないけどさ。わたしはあなた達のその遅々とした歩みに合わせて駅まで向かわないとならないわけ? それこそこっちが間に合わなくなるよ。

それとも「ちょっとごめんなさい。通してもらっていいですか?」と後ろから声掛けして道を開けてもらわなきゃダメかい?


どうしてわたしが謝ってまでそんな労力を強いられなければならない。あらかじめ開けておいてよ。広がって歩かないでよ。

取るに足らない事だと思われるかもしれないけど、あなた達のしていることと、広がって迷惑走行をして交通の妨げをする暴走族とでは何が違うのか。悪意の有無か? 悪意がない行為ってのも中々にタチが悪いぞ。俺の御珍宝の立ちが悪いことに掛けている大喜利的な事ならもう怒ったかんな許さないかんな橋本かーんなっ。

 

さっきまでわたしの心にそよいでいた春の木漏れ日のような暖かな気持ちは、一転してファンキーなアンモニア臭を放つ荒廃した場末の公衆トイレにまで格下げされていた。


わたしは道に広がって歩くのも歩かれるのも大嫌いだ。なぜこれほどまでに道を塞がれることを忌み嫌うのか、それは自分でも分からない。

だがもし輪廻転生というものが本当にあるとするなら、きっとわたしの前前前世にそのヒントがあるとは全然思わないので、どうかあなた達家族はチリヂリになることなく、いつまでもその幸せを広げていってクビライ。ウッソーンくださいだよん。


でも道は広がらないでねん。

バターナッツに気を付けろ。

二度は言わない。

『バターナッツ』には気を付けた方がいい。


この警告を発することによって、わたしの身にどんな危険が及ぶとも知れない。

だがこれだけはどうしても皆さんにお伝えしておきたかった。

二度とわたしのような悲劇に見舞われる人が出てこないためにも、わたしはこの身を賭して警告する。


もしわたしが不幸にも何者かに後頭部をバールのようなもので殴られ、生死の境を彷徨っていたとしても、わたしは自らの血で必ずダイイングメッセージを書き残すだろう。『バターナッツ』と。


でもわたしが不幸にも何者かに後頭部をパールのようなもので殴られたとしたら「うーんこれは美しい!」と感嘆するに留まり、到底ダイイングメッセージを書き残せるほどの出血量には至らない。残念だ。


でもパールのようなものでもフルスイングで鼻にぶち当たれば微量な出血が見込めるかもしれないから、わたしはそのわずかな血を使ってでもダイイングメッセージを書き残す事を約束しよう。


でも『バターナ』と書いた時点で血が尽きてしまい、イタリアンともインド・ネパールとも取れそうな国籍不明っぽいテイストの料理名が爆誕。結果、意図せずダイイングメッセージならぬダイニングメッセージにミスリードさせてしまい、事態は混迷を極めるだろう。


運良く最後まで書き残せたとしても、死に瀕してわたしの心の奥底に眠る忌まわしき記憶が呼び起こされ、『バター犬』という昭和のエロティックドッグなダイイングメッセージになってしまい、事件は迷宮入りの様相を呈すだろう。


それと誤解があるようなので言っておく。

バター犬がエロティックなのではない。犬にそういった行為をさせている人間が絶望的にエロティックなのだ。

飽くなき性への好奇心と探究心によって、普通の犬をエロティックドッグに変貌させてしまう老舗エロティックドッグメーカー。それが我々エロティックヒューマンというUMA。罪深きは人間。


以上、バター犬の名誉のために、これだけは皆さんにお伝えしたかった。


最後にもう一度だけ言う。

バター犬には気を付けたほうがいい。

 


久しぶりに盛大に脱線した。バター犬などどうでもよかった。何がバター犬の名誉か。

バター犬に気を付けるか否かについては各自が自分の性癖と照らし合わせた上で判断すれば良いとして、気を付けるべきはバターナッツだった。


わたしの記憶が確かならば、バターナッツと出会ったのは数年前に家族で旅行した軽井沢の『ハルニレテラス』という商業施設だ。

 

 

地元で収穫された様々な野菜が売られている中に、このバターナッツもあった。

 


f:id:wp-dandy:20190905081426j:image

 

「いいんですかいダンナァ?」


それがバターナッツを初めて見た時の率直な感想だった。だってこれ御珍宝。最終段階の変身まで済ませた完全体の御珍宝。戦闘力53万のヤツや。しかも大きい。スケール感だけならSONY往年のラジカセ『ドデカホーン』に匹敵する。


「コイツまたいつもの下ネタかよ」などど安易に言わないでもらいたい。

だって100万歩譲ってもバターにもナッツにも見えないのに、1歩も譲らなくても御珍宝には見えるんだぞ? この溢れ出る男性感をどう説明する? 消費者も販売者も生産者も、全員が間違いなく思ってるはずじゃないか。「とりまワンチャン御珍宝じゃね?」と。


形は別にいい。問題は味だ。

バターナッツという名前からわたしが想像したのは『なめらか』『濃厚』『甘美』。早い話が『美味』であることだ。

ご存知か? バターもナッツも美味いんだ。その2つが合わさった食べ物が不味いはずがない。北斗と南がウルトラタッチで合わさってウルトラマンエースになるように、このバターナッツも約束された究極至高の食べ物だと判断した。


だから買った。

だから家に帰ってワクワクしながらすぐに切ってみた。

 


f:id:wp-dandy:20190905081513j:image

 

フザケてんのかこの野郎。かぼちゃだろお前は。

 


f:id:wp-dandy:20190905081531j:image

奥さん『バターナッツのスープでございます。

 


f:id:wp-dandy:20190905081544j:image

奥さん「バターナッツのバターソテーでございます。

 

 

 

違う、そうじゃない 

 


あのね知らなきゃ教えてあげる。これはかぼちゃ。南瓜。パンプキーン。


何がバターナッツだこの野郎。どこからがバターでどこまでがナッツか説明しろ。詐欺だろこれは。


不味いとは言わない。でも特別に美味しいとは思わない。つーかかぼちゃの方が数段美味しい。


じゃあかぼちゃでいい。サーロインを買う金があるのにテンダーロインを買う必要がどこにある。うーむ肉の事は分からん。


オレの今までの期待を踏みにじりやがって。出会い系アプリで知り合ってさんざんやり取りしていざ会ってみたら奥さんだったみたいなオチだぞこれは。

 

みんな気を付けた方がいい。

こいつはバターナッツという名のカボチャだ。


横浜流星という名の横浜銀蝿だ。


檀れいと言う名の壇蜜だ。片方エロいよ。


北村一輝と言う名の沢村一樹だ。だから片方エロいよ。


遠藤憲一と言う名の滝藤賢一だ。もはやどっちでもいいよ。


菅田将暉という名の神田正輝だ。……ハゲかな?


高橋克典という名の高橋克実だハゲだろ!

目に映る全てのことはメッセージ。

電車に乗り、バッグから読みかけの本を取り出して読んでいた。


とある駅で乗ってきた人がわたしの対面に立つ気配を感じたが、わたしは本から目を離さず、その人を目の端で捉えるに留めた。女子高生だった。


女子高生だからといって特に意識はしない。女子高生は女子高生。それ以上でもそれ以下でもない。最近では加齢が原因か、もはや女子高生にそういうアレはほぼ感じないようになった。


ただそこはわたしも男性。痩せても枯れても男性だ。女子高生がどうとかではなく、異性という存在に好意的に見られたいという気持ちは働いてしまう。


なので。

本を読みながら時おり顔を窓の外に向け、さも何かを憂うような表情をして見せたり。

額に指を当てて眉値を寄せ、思慮深そうな素振りをして見せたり。

天井を見上げて目を閉じ、本の内容を噛みしめるような仕草をして見せたり。

早い話が対面の女子高生に向けて全力でカッコつけてしまったのだ。読んでいる本はエンタメ小説なのに。


対面の女子高生がこちらを見ているかどうかは定かではないし、それは問題とはならない。見ているかもしれない、いや見ているに違いないという思い込みで脳内麻薬を分泌させ、一人悦に入るという楽しみ方だからだ。

 

降りるべき駅が近づいて来たので、わたしは読んでいた本をバッグにしまった。そしておもむろに顔をあげたわたしの目に映ったのは、女子高生ではなくただの細身のおっさんだった。


やってくれたなこの野郎。

一体何なんだお前は。狂おしいほどに細いじゃないか。そんなに細いのは有史以来、キャンパスリップほそみとお前くらいだぞ。タイトルマッチを一ヶ月後に控えて絶賛減量中のわたしからすれば羨ましすぎる。何も控えてないけど。


おっさんアンタが一切悪くないのは分かっている。非はアンタを勝手に女子高生と勘違いしたわたしにある。


だが、近すぎて見えない奇跡があると言うから、わたしは見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込んだのだ。

それで見えたのが細身のおっさんではあまりに報われないではないか。瞳を閉じたくなる。

目に映る全てのことはメッセージと言うなら、今わたしの目に映っているこの細身のおっさんには、一体どんなメッセージがこめられているというのだ。


わたしには分からない。

今のわたしに出来ることは、見るものすべてに怯えないで、明日は来ると信じることだけだ。

戸越銀座。バター風味のマーガリン。

例年通り、夏休みの数日間は奥さんの実家にお世話になっていた。義妹家族も一緒で、義父母合わせて総勢11人の期間限定大家族。

 

慣例的に滞在中の食材買い出しは奥さんとわたしが担当になっている。

11人分の食材の調達はなかなかにしんどいが、わたしはこの仕事が嫌いではない。なぜならその時間は実家から離れられるからだ。


義父母とは仲違いをしているわけではないし、実家にいる時は良くしてもらっている。その点において不満はないが、所詮わたしは外様だ。奥さんの実家が心の底から落ち着く空間だと言ったら、それはウソになる。


加えて11人もひとつ屋根の下で暮らしていると、数日でも正直息が詰まる。だから奥さんと二人きりになれる食材調達の時間は、わたしにとってはデートのように貴重な時間なのだ。

 

その日も、いつものように晩ごはんの食材をどこで調達しようかとなった時に、数年前に一度行ったきりだった戸越銀座にでも行ってみようかと相成ったわけだ。

 


f:id:wp-dandy:20190824172002j:image

 

戸越銀座。食べ歩きグルメなどがメディアで紹介されることもある、東京都品川区の商店街だ。だが訪れたのは夏休みの夕方。閉まっているお店も多く、食べ歩きどころか食材の調達すら満足に出来なかった。

もちろん戸越銀座は悪くない。我々の訪れるタイミングが悪かっただけだ。


そんなわけで、正直わざわざブログに書くような出来事は何もなかった。だがせっかく行ったので淡々と記事にすることにした。

 


■駐車場


車で行ったので、商店街近くのコインパーキングに停めた。

30分で300円。高くない? やっぱり銀座は駐車料金も高いなと納得しそうになったがそうじゃない。ここは銀座じゃなくて戸越銀座だ。バターではなくバター風味のマーガリン。銀座とは似て非なるもの。たぶんいい意味で。


それにしても強気だな戸越。30分300円はダメだろ。だって銀座三越の駐車場と同じだぞ。ただ銀座という言葉が付いているだけなのに、何たる殿様商売。


だいたい銀座なんてネーミングは特別なもんじゃないんだから。そこいらの薄暗え商店街でも銀座って付いてたりするんだから。付けたもん勝ちなんだよ。ウンコ銀座でもチンコ銀座でも何でもいい。銀座であることが重要なの。


有名ならいいってわけじゃない。戸越拓哉とか戸越デラックスじゃダメでしょ。

あれ? なかなか良いぞ戸越デラックス。おっと? これは? 時代はデラックスか? ウンコデラックス。チンコデラックス。ほらね。何がほらねだこの野郎。ただの山盛りウンコと巨根じゃないかよ。ダメだこれは。


でもよく考えたら、駐車料金を設定するのはこのパーキングの運営会社であって、戸越銀座は関係なかった。ごめんなさい山羊座のアナタ。

 


■おせんべいやさん本舗 煎遊

 


f:id:wp-dandy:20190824172225j:image

 

横の看板にある『黒胡椒せん』が美味しい。

胡椒が効いていて結構辛いから小さい子はダメだと思うが、辛い辛いと泣き叫ぶおさな子の姿が見たいというなら食べさせてみるのもいいだろう。ただしスリザリン行きは免れないので覚悟して欲しい。

もし辛すぎるなら胡椒の量を抑えたやつも売ってましたからそっちを買えばいい。


甥っ子もここの黒胡椒せんが大好きで、こないだ自分の母親(わたしの義妹)が銀座に出掛けていることを知って、早速電話していた。


「銀座にいるんだったらあのせんべい買って来てよ!」


謎の上から目線でお願いしていたが、義妹が出掛けたのは本物の銀座なので当然ながら売っていない。

中学三年生で図体ばかりが大きくなってもまだまだ子どもだ。かわいいところもあるじゃないか。あまりにかわいかったので「その銀座じゃねえわブァーーーカッ!!」って思いっきりツッコんでやったわ。マジで。

 


■中津からあげ『渓』

 


f:id:wp-dandy:20190824172252j:image

f:id:wp-dandy:20190824172306j:image

 


様々な番組に紹介されたらしく、その実績が店先に堂々と掲げられていた。素晴らしい。

 


f:id:wp-dandy:20190824172330j:image

 

 

さっき出てきた甥っ子がアイドルグループ『嵐』の大ファンなので、これは買って帰るしかないと10個くらい買った。グラムで売っているが、だいたい1個100円換算だそうだ。

わたしはお肉が食べられないので味の評価は出来ないが、娘たちは美味しいと言っていた。


肝心の甥っ子の反応は塩も塩。もうクレイジーソルト。すごい美味しいらしいよとか、嵐にしやがれでも紹介されたんだってとか言っても「ふーん」でおしまい。言うにことかいて「冷凍のからあげのがおいしい」とかほざきやがって。


おいクソガキ。おまえは何もしなくてもいつの間にかご飯が食卓に並ぶという、まるでドラえもんの『グルメテーブルかけ』のような状況がどれだけ恵まれているか、少しは考えたことがあるのか? 無いだろうな。お前が四六時中プレイしているそのフォートナイトにも『感謝の気持ち』というアイテムは出てこないだろうよ。もういいよ食うな。鶏さんに申し訳が立たん。その辺の石でも拾って食ってりゃいいんだよお前なんぞよぉ。


ガッカリだ。感謝の押し売りはしたくないし、ウソついてまで美味しいなんて言っては欲しくないが、きっと喜ぶぞと思って買ってきたのに反応が悪いと拍子抜けしてしまう。


大体においてこの家の男どもは反応悪いんだよ。甥っ子たちに限らず義父や義弟もそう。何あげても何食わせても何の反応もしやがらねえ。お前ら地蔵か。「どう?」って聞いてもあーだのうーだのしか言わねえ。aikoの『あした』のサビかよ。嬉しいのか美味しいのかもう少しマシな反応しろっつーの。


その点わたしは違う。超反応いい。どんなにマズイものでもウマいと言ってはばからないし、全然欲しくない物をもらっても「これちょうど欲しかったんだよぉ」って言ってのける。要するにホラッチョ

 


■鳴門鯛焼本舗

 


f:id:wp-dandy:20190824172412j:image

 

鳴門鯛焼本舗。義母がここで売っている鳴門金時餡のたい焼きが好きなので、お土産に買っていった。義母は芋が大好きなのだ。でも甥っ子に食われてしまった。


あのよぉ。おめえに食わせるために買って来たんじゃねえんだわ。どうして食っちゃうかな。俺言ったよね。お義母さんがお芋好きだから、お義母さんのために買ってきたって。それなのに何で「オレ食べたい!」とか言っちゃうのよ。孫がそう言ったらお義母さんだっていいよって言うんだよ。


だからお前が察しろよ。毎週のようにこの家に来てんだろ。だったらばぁばの好きなものくらい把握してて然るべきだろ。もう少しだけでいいから空気読め。日々フォートナイトのテクニックばかりに磨きを掛けてんじゃねえ。中学生のお前ら風に言うなら「とりまワンチャン空気読めそれな」だ、バカタレが。

 


■肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場


もうあたりは暗くなり始めているというのに、ここまでで調達できた食材はお煎餅と唐揚げとたい焼きだ。3品中2品はおかずじゃない。何たる体たらく。残された時間もわずかだ。由々しい。だから餃子を買った。

 


f:id:wp-dandy:20190824172559j:image


f:id:wp-dandy:20190824173335j:image

 

 

営業中ならぬ営餃中という薄ら寒い茶目っ気に耐え難い暑さも吹っ飛ぶこと請け合いだ。

だが店名にあるダンダダンとは何だ。見たことはないがあの噂に聞く歌手の段田男が店長なのか?

 

 

男華

男華

 

 

 

角刈りか丸刈りかハッキリせぇ。あと店長段田男じゃなかった。

この餃子はわたしも食べたが美味しかった。

 


★コンパスコーヒー


餃子が焼き上がる間に、餃子屋さんの目の前にあった『コンパスコーヒー』というお店でアイスコーヒーを買ってきた。

 


f:id:wp-dandy:20190824172721j:image

 

超おいしくて感動したが、数日後にマクドナルドで飲んだアイスコーヒーも超おいしかった。

どういうことだ。 マクドナルドのコーヒーがすごいのか、コンパスコーヒーがアレなのか。チキンタツタフィレオフィッシュと思って完食してから気づいたようなわたしには両者の違いは分からない。

はっきりしているのは、わたしにとってこのコンパスコーヒーもマクドナルドもコーヒーは美味しいということだ。

 


■まとめ

 

戸越銀座商店街の皆さんは、みんな愛想よくて気持ちよく買い物が出来た。惜しむらくはやはり訪れた時間帯と時期だろう。

入手できた食材はお煎餅と唐揚げとたい焼きと餃子。これだけでは総勢11人の腹を満たすことはできないので、戸越銀座まで来ておいて最終的には『OZEKI』なるスーパーで食材を補充した。

 


f:id:wp-dandy:20190824172753j:image

 


関係ないことばかりこねくり回して、恐らく戸越銀座の良さをこれっぽっちもつたえられていないだろう。悔しいのでまた別の機会に行くことにする。