俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

色々な煮色 どんな慰労?

 『色鬼』って知ってます?


 漢字で書くと異様に性欲の強い淫靡な鬼の様相を呈してしまい鬼界からのクレームが懸念されるので、改めまして『いろ鬼』って知ってます?


 ローカルルールなどはともかくとして、基本的には以下のようなもの。


・鬼役が色を指定

・逃げ役は指定された色のものをさわる。その前に鬼に捕まったら鬼役を交代

・鬼役は誰も捕まえられなかったら鬼続行で別の色を指定


 わたしも公園などに行った時には娘たちや周りの子どもとやったりするんですけど、あの遊びつまんなくないですか? だってなかなか逃げ役を捕まえられないんですもの。


 わたしなんて大人というだけで最初に鬼をやらされることが多いんだけど、ガキどもはすばしっこくてぜんっぜん捕まえられねぇ。

 お前らよく「大人なんだからハンデつけて」とか言うけど、いやこっちは40代の初老ぞ? お前らこそもっとスピード落とせや。より鈍重であれよ。


 そんでたまにビミョーに違う色をさわっているヤツを捕まえても、アイツら何だかんだゴネまくって絶対に認めねぇんですけど。

 テメー。握った拳から中指の第二関節のみを突出させてお前の両のコメカミをグリグリするわたしの最終奥義『ウメボシ』で服従さすぞ。いいのか? その時のダメージは計り知れねぇぜ?


 そんで最終的にわたしが「いろ鬼つまんねーよーもーやめよーぜー」ってなって娘たちが「えー」ってなってわたしが「うるせぇ父の権限において現時刻を以てヤシマ作戦を終了とす」となって娘たちが初めて聞くヤシマ作戦なる言葉にキョトンとしている間に軽くビンタをかまして逃げるという最低な大人の一面を垣間見せるどころか目ん玉おっぴらかせてガン見させておしまいハイ解散!!

 

 そもそもね。だいたいにおいて公園という場所は、思っているほど色に満ち溢れているわけじゃないんですよ。

 『それはお前の目が曇っているからだ』とかホザく野郎は今すぐ一歩前に出ろ。そして手を後ろで組み目をつぶって歯を食いしばれ。そしたらわたしはそのまま家に帰って辺りから夕餉の香りが漂うまでお前を放置してやる。お前が気付いた頃にはわたしはすでに世界名作劇場の『トム・ソーヤの冒険』を観終わっているであろう。ヒヒ。ヒヒヒ。


 いやマジで。遊具がなくて花も咲いていない木ばかりの公園なら緑と茶色しかないから。遊具があったとしても赤青黄が追加されるくらいだからね。


 そうすると何回も同じ色を言わざるを得ないから、逃げ役もどこに何の色があるかが分かってきちゃう。鬼が逃げ役を捕まえられるチャンスがどんどん遠のく。ずっと鬼のままで人間になれない。だからつまらないんだよ。なぁベムベラベロ(←中尾彬風味)

 

 でもそこはわたしもね。文句ばっかりでいつまでも手をこまねいてはいません。考案してしまいましたよ。


『なぞいろ鬼』を。

 

 色が少ないから逃げ役がすぐに色の場所を覚えてしまう。それなら色の場所を覚えさせなければいいんです。要するに直接的に色を言わなければいい。

 どういうことかというと、鬼は色を指定する時に「あかー」とか「あおー」ではなく「俺がいま履いているパンツの色ー」とか言うんです。


 みんなわたしのパンツの色なんて知らないからキョトンですよ。もし知っていたらその時は「あれぇ? どうしてオレの履いてるパンツの色を知ってんのかなー。もしかして見たんじゃなーい? エッチくなーい?」って言って泣かす。絶対。

 まぁたぶん知らないから動けないですよね。でも動かないと鬼に捕まっちゃうから、とりあえず予想して何かの色をさわりますね。


 ここからですよ。なぞいろ鬼の真骨頂は。


 逃げ役はとりあえず予想して何かの色をさわるけど、その選択に自信があるわけじゃないんだな。だってわたしのパンツの色なんて知らないんだから。

 そんな状況で鬼がズンズン近づいて来るんですから。「あれ? もしかしてこの色じゃないの?」と疑心暗鬼に陥りますね。

 鬼はどんどん近づいてきますよ。あと5メートル。3メートル。1メートル。「あぁどうしよう何かよく分からなくなってきちゃった! 取り敢えず逃げよう!!」

 そう思って行動を起こした時にはもう手遅れ。すぐに捕まえてタッチで鬼さん交代です。

 このシステムの秀逸なところは、仮に触っている色が正解だったとしても、鬼の演技力次第で間違いだと騙せてしまうことなんですよ。

 

 このなぞいろ鬼。娘たちに試した時には結構受けたんです。ただわたしを含めた3人でやってもイマイチ盛り上がりに欠けるんですよね。


 そんな時ですよ。奥さんの友達からバーベキューのお誘いがあったのは。各家庭の子どもたちが一同に介すチャンスじゃないですか。

 やりましたよなぞいろ鬼。わたしと娘二人を含めた総勢7人で。


 最初は普通のいろ鬼をやっていたんです。例によってわたしが鬼でね。でも案の定すぐに色が尽きてつまんなくなってきたんです。

 そこで提案ですよ。おいガキども集まれと。今から「なぞいろ鬼」をやるぞと。うるせぇゴシャゴシャ言うなやるぞと。

 そして流れを軽く説明して、さぁいよいよわたしの第一声で始まったのです。

 

「いまオレが履いてるパンツの色おおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

 

 


 シーーーーーーン・・・・・・

 

 

 この世界って、あまりに静寂だと耳が痛くなるんだね。ボク初めて知ったかもしれない。

 一緒に遊んでいた小学5年生の女の子が言いました。


女「そういうのマジやめてもらっていいですか?」


 えぇー・・・?娘たちには受けたのに・・・。そしてその子が続けざまに言い放ったのです。


女「マジキモいんですけど。そういうの求めてないから」


 これにはわたしも軽くプチッときましてね。


私「うっせぇブァーーーーカ!! コッチだって別にお前のことなんざ求めちゃいねーんだよ!!!」


女「あー大人のくせにムキになってんのーーー」


私「うっせぇクソガキ!! コッチは全力で遊んでんだよ大人も子どもも関係あるかゲーーース!!!」


 その後はそっと。本当にそっと、普通のいろ鬼に戻りました。

 

 その時に気が付きましたね。わたしがいかに家族に優しく受け入れられていたのかを。わたしを無条件で受け入れてくれるのは家族だけなんだと。わたしなぞ他の人から見たら、自分のパンツの色を大声で周囲に問う恥ずかしいおっさんに過ぎないのだと。


 家族は良い。

 家族は味方。

 家族大好き。


 ・・・・・・もうアイツとはいろ鬼やんない。なぞいろ鬼も封印する。