カマドウマにね。
自宅の玄関で出くわしたよ。
この家に住んで15年以上が経つけど、これが初めて。
カマドウマご存知?
後ろ足が発達したバッタ系の虫で、カラーはゲジゲジ系。
わたしはヤツが大の苦手だから、画像とかは載せないよ。
一応リンクは貼っておくけど、気になる人は自己責任の名において開いてね。
名前からして語源は『竈(かまど)馬』かな。
かまどにいる馬的な意味?
いつの時代に命名されたのか、それは知らないんだけど。
でもネーミングセンス、ちょっとヤバくないかな?
だってどこからどうみても馬には見えないんだけどね。なんで馬なんだろうね。
きっとあれかな。
昔は今みたいに色んな物で溢れ返ってはいなかったから、見た目から連想できる選択肢も多くなかったんだろうね。
例えば、甘い物と言えば? って聞かれたら、今の世ならケーキとかチョコレートとかパフェとか。よく知んないけどいっぱいあるじゃない。
でも昔、すごく適当だけど例えば飛鳥時代とかだったら、甘い物と言えば?って聞かれたら速攻で「アケビ!!」みたいな感じでしょ。甘い食べ物なんて限られていただろうから。分かんないけど。
アケビになりたいわけじゃないんだよ。そうじゃなくて。
マンガとかに出てくるんだよね。アケビ。
作中の登場人物がね。子どもの頃に遊んでいた山の中で、おやつ代わりにアケビを食べてたみたいな話で。
それがすごく美味しそうで。憧れてた。
結婚してから奥さんにその話をしたのね。そしたらどこからかアケビ買ってきてくれて。優しいよね。
もう嬉しくて。ずっと憧れていたものが食べられるわけだからね。
でも食べ方が分かんなくて。奥さんが調べてくれたんだ。
そしたら果肉というか、外のガワは食べないって。
実の中にある、何かカエルのタマゴみてえなモシャモシャした部分を食べるんだって。
全然おいしくなくてね。っていうか、ほとんど口をつけることが出来なかったよ。
ゴメンだってキモいんだもんよ。何であんなモシャモシャしたとこ食べんのさ。ガワの方がおいしそうじゃんね。
きのこの山の石づきのところとか、勃起ーの手で持つところだけを集めて食べさせられているような不毛感がすごくて。そこじゃねえよっていうね。
やっぱり憧れは憧れのままにしておくのが良いってことなのかも知れないね。
ところで皆さんお気づきのように、前述の『勃起ー』は正しくは『ポッキー』なわけだけど。
いくら打ち間違いの誤変換だったとしてもね。『勃起ー』などという、いきり立ったペニスの漢字表記に『ー』の長音記号が付いて変換されるって。そんなんある? つーかあり?
わたしは普段このスマホにどんな言葉を打ち込んでいるのか。自分で自分を疑っちゃった。てへべろ。せんべろみたいになっちゃった。てへぺろ。
さて。
別に戻したくはないけど戻そうかな。カマドウマの話に。
カマドウマ怖えんだ。なんならゴキブリより怖え。
何が怖いって跳躍力だよ。もう驚異的なのね。
殺虫スプレーを噴霧しようものなら、目にも止まらぬ速さで一瞬にしてどこかに飛び去る。
飛び去るというよりテレポーテーションで消えた感覚に近い。
もともと目立たない色だから、どこに行ったかも全然分からない。
姿は見えないけど、確実に近くにいる存在と戦わなければならない、圧倒的な恐怖。まるでバイオハザード。
『近くにいる』ならまだいいけど、最悪なのはヤツの逃げた先が自分の体だったりするのよ。足とかに貼り付いてたりすんの。
これは『カマドウマあるある』なんだよ。
「カマドウマなんてバッタみたいなもんでしょ?」なんて言う人もいるけど。
あのね。確かに見た目が似ていることは認めるよ。でも似て非なるものなんだよ。
じゃあ聞くけどね。
あなたはハリセンボンの近藤春菜さんを見て「角野卓造みたいなもんでしょ?」って言うの?
言うよバカ野郎当たり前だろ。みたいなもんっていうか角野卓造だろあれ。
つーかあれこそがインディー・ジョーンズが探し求めた『真の角野卓造』だぞ。そして角野卓造の方が実は近藤春菜という真相。
ゴメン間違えちゃった。例が悪かったね、やり直し。
えーと。
じゃあアナタはえなりかずき(幼少期)を見て「お地蔵みたいなもんでしょ?」って言う?
言わ……ない。
じゃあアナタはカワウソを見て「いきものがかりのボーカルみたいなもんでしょ?」って言う?
言う……わない。言わないぞ。
じゃあアナタはゴリラを見て「室伏みたいなもんでしょ?」って言う?
言う。言っちゃう。
いやそうじゃない。ゴメン間違えた。言わないよ絶対。もう室伏をゴリラなんて言わないなんて言わないよ絶対。あー言ってる。それ言ってるよ。
ゴメンなさい室伏さん。ムロフシじゃなくてムロツヨシに交換するから許してください。
あとね。シチュエーションも関係すると思うんだね。
普段は怖くないものでも、いるはずのない場所にいるって事が怖かったりするのよ。
例えばわたしはバッタは怖くないけど、トイレの壁にトノサマバッタが貼り付いていたら、やっぱり怖いのよ。
異質じゃん。お前らは草原にいるべき存在であって、住宅のトイレにいるべき存在じゃないじゃん。
リビングの壁にカブトムシが這っていても、嬉しいと思う前にやっぱりビビるわ。
森に帰れ。クヌギの木で生涯を終えよって思う。
自分の部屋でマンガ読んでる時に、机の引き出しからニュッって青いのが出てきたら死ぬほどビビる。おしっこ出ちゃう。
なんか自己紹介してるけどお構いなしでマンガの角でブチのめすわ。
玄関のドア開けて部屋に入って明かりをつけた時に、テレビカメラもない状態で石原さとみさんが立ってたら便漏らす。大の方を大盛りで。大盛りはプラス100円になりまぁす。
即刻通報をするけど勃起もする。サガ。男のサガ。男のロマンシングサガ。サガ三段活用。
そういうことなんだよ。人は異質なものを怖がるんだ。
カマドウマ?
やっつけたよ。凍らす系の殺虫剤で。
怖いから奥さんがティッシュで取ってくれて。
取ってからプチってしてたプチって。
奥さんはゴキブリもやっつけてくれる。
奥さん強え。奥さん最強。
これは離婚できない。