俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

謎の圧力とたらこパスタ。

とある週末に家族で出かけた時のことなんだけど。


あれは確か16:00を過ぎたあたりだったと思う。ホームセンターで電源タップを選んでいたら、不意にめまいに襲われて立っていられなくなった。とっさに近くの商品棚に寄りかかって事なきを得たんだけど、こんな事は今までに無かったので大いに動揺した。


あのね。わたしが今より10歳、いや15歳若かったら、きっと動揺なんてしなかったと思う。わたしのブログを読んでくれているジジイエーンババアの皆様ならご理解いただけると思うんだけど、若さって根拠のない自信で満ち溢れてるでしょ。多少の体調不良ごときで自分が病気だなんてツユほども思わなかったりするんだ。それが若さ。


ところでさっきはみんなの事をジジイエーンババアとか言ってゴメン。お詫びにジジイエーンババアどもにはイイこと教えてあげよう。何と若さを保つための秘訣。心して聞くといい。


あのね。どうやら若さって『振り向かないこと』らしいんだよ。わたしが子どもの頃に宇宙刑事ギャバンがそう言ってたから、きっと間違いないと思う。

だから若くありたければ決して振り向いちゃダメ。例え振り返れば奴がいたとしてもだ。その振り返った先にいたのが織田裕二なら大当たりだけどケーン石黒だったら胸毛モジャモジャになるの巻。

 

話を戻す。


えーと、めまいを起こしちゃったんだけど、そういうちょっとした体の不調でも、勝手に重大な病気だと思いこむ。なぜなら若くないから。40代男性だから。ロボットだからでもマシンだからでもない。

この時も、突如としてわたしを襲っためまいに一瞬我が身の重病説を疑って恐れおののいたけど、同じくらい一瞬で我が身が腹ペコであった事に思い至った。

 

わたし達は最寄りのファミレスに行った。

それぞれのオーダーが済んだので、ドリンクバーのアイスコーヒーを飲みながら家族で他愛のない話に花を咲かせていると、しばらくして誰かがテーブルの横に立つ気配がした。


見ると、おそらくは高校生と思われる女性のの店員さんが、わたしの顔をジッ……と見ていた。何も言わない。何にも。ただひたすらにわたしの顔を凝視しているだけなのだ。


入店して10分やそこらだよ? いくらわたしがワイルドでプリティかつダンディな異形メンでも、惚れてまうには早過ぎるよね。何なの君? 人より異様に惚れやすかったりする性格なの? 恋早漏


店員さんが何も言わないので、わたしから話しかけた。


私「えーと……ん?」


店「あ……たらこパスタ……」


なるほど。その店員さんは、見ているこっちが不安になるほど危なげな感じでたらこパスタを3皿持っていた。


店「たらこパスタ4つのお客様……」


私「いや、ウチではないんですけど」


店「あ……」


店員さんは空いていた隣のテーブルにたらこパスタを置いた。そして何かを確認してから、改めて本来のテーブルにたらこパスタを持って行った。


フザケやがってこの野郎。料理を運んで来てテーブルの横に立ったまま何も喋らない。こちらから話しかけてやっと口を開いたかと思えばお届けミス。挙げ句に失礼しましたの一言もなく去りゆくとは、客商売をナメるのも大概にしろ。


なんて事は全然思わないよ。おそらくは新人さんだろうし、しかもあのぎこちなさは高校生になって初めてのバイトと見た。わたしも飲食業界で働く身。これからも辛いことは多々あるだろうけど、共に頑張っていこうじゃないか。ようこそ飲食業界へ!! わたしは飲食業界とは一切関連のない業種の仕事をしているけど。

 

わたしが書きたかったのはこの店員さんの事じゃない。『たらこパスタ4つ』についてだ。


例の4つのたらこパスタは、わたし達のテーブルの斜向かいにいらっしゃった、我が家と同じ4人家族の元に運ばれていった。店員さんが持っていたのは3つ。あとからすぐ追加でもう1つ運ばれ、そのテーブルには各自の前に一つずつたらこパスタが置かれた。


詳しくは知らないんだけど、陰陽五行思想みたいのがあるでしょ。木・火・土・金・水みたいなの。

で、アニメとかゲームとかで終盤になってくると、何か敵側の四天王みたいのが勇者側に立ちはだかってくるよね満を持して。『我は火! 我は水! 我は土! 我は金! 我ら悪の四天王!!』みたいにさ。


あれはね。それぞれに違う属性の猛者が集まってこその四天王であって。


我は火!

我も火!

我だって火!

我こそが火!


お前らもう少し会議を重ねてすり合わせしてから出て来いよと。いくら火がいいからって全員が火にしちゃったらさ。勇者側に水属性のキャラがいたら一発であの世行きだよ?


武田信玄が旗指物に記した『風林火山』だって、もし『火火火火』だったらさ。いかに武田信玄でも敗けるよ? だってみん火なんだから。後先考えないでイノシシみてえに突っ込んで行っちゃうんだから敵陣に。

海道一の弓取りと称されたあの徳川家康を討ち死に寸前まで追い詰めた上に脱糞させ、部下に鎧を脱がされる時に「殿これは……」と聞かれて速攻「焼き味噌じゃ」と答えさせたあの武田信玄でも敗けるんだよ。

 

そういうことだよ。

人様の食べるものをとやかく言いたくはないんだけどね。でもこんな事ってある? 4人全員がたらこパスタって。

普通は『謎の圧力』が働かないかな。あるじゃんそういうの。何か分かんないけど自然とオーダーが被るのを避けるみたいなの。


「何にしたー? えーたらこパスタかぁー私もそれにしようと思ってたんだよねー。じゃあどうしようかなードリアは昨日食べたばっかりだしーハンバーグってほどボリューミーなの求めてないしーあーどうしよう迷うー迷うー!!」


うるせえなこの野郎。四の五の言わずにたらこパスタにしなさいよ。食べたかったんでしょうが。 あなたには同席した人と同じオーダーはしてはいけないという運命(さだめと読む)を持ってこの世に生を受けたか。


っていうね。

誰しもが苛まれているであろう謎の圧力に、その家族は影響されていないってことなんだよ。これはすごいことだよ。


もしかしたら、この家族がわたしの目指すべき家族の形、あるいは人類が目指すべき最終形態なのかもしれないけど多分そうじゃないよね。


バイバイ。