俺があいつを見返す日。

俺があいつを見返す日。

わたしがある人を見返すための意思表明として立ち上げたブログです。日々のこと、夫婦のこと、子育て、商品レビューなど、なんでも。

ブタメンを外で食べたら、小学生の頃の記憶がよみがえった。

今日の朝は寒かった。

わたしが出勤する時間帯の気温は3℃だよ。ついこないだまで10℃を超える日々が続くようになったので、着る服も春の装いに入れ替えたばかりだというのに。気まぐれなのは女心と秋の空だけにして欲しいものだよ。ウフフ。


先週の土曜日も寒かった。雪まで降ったからね。

あまりに寒かったからエアコンにセラミックヒーター、ハロゲンヒーターに電気毛布など、一度は引退しかけた暖房器具たちが一斉にフル稼働する状態に。暖房たちの「もう一花咲かせてやるぜ!」感がヒシヒシと伝わっては来たけど、残念ながらそれは狂い咲きだ。


夜になって雪は止んだけど、それでも寒さは続いていた。

お酒を飲んでいたわたしは、おつまみの代わりにブタメン(カレー味)を食べる事にした。


ブタメンの準備をしながら、ふと思い出した事があった。

子どもの頃、駄菓子屋で買ったミニカップ麺。駄菓子屋のおばちゃんにその場でお湯を入れてもらい、北風の吹きすさぶ公園で震えながら食べた事を。あれは美味しかった。いろいろな物を食べてきたと思うけど、ふとした時に引っ張り出される記憶は、結局こういうチープな思い出だ。

 

やってみようかな、40年近くぶりに。外でブタメンを食べてみようかな。お風呂も入ったしパジャマ姿だし、お酒もしたたかに飲んだけど。ついでに言えば46歳のオッサンだけど。


わたしはブタメンにお湯を入れ、お箸を持ち、まるで死地に赴く戦士のような面持ちで「行ってくる」とだけ家族に告げた。パジャマだし全然戦士じゃないけど。持っているのは銃ではなくブタメン(カレー味)だけど。


テレビを観ていた奥さんと娘たちの「え、どこに?」という当然かつ正当な問いかけをなぜか背中で華麗に受け流し、わたしは玄関のドアを開けた。


時刻は22時過ぎ。外はまだ少し雨が降っていた。吐く息が白くなった。我が家には庭がないので、わたしはブロック塀に囲まれた自転車置き場に移動した。


ブタメンのフタを開けると、立ち上る白い湯気が鼻腔をくすぐった。わたしはブタメンをすすった。おいしい。おいし過ぎるやないかい。家の中で食べたらこうはいかないぞ。


寒さによるものかブタメンの湯気か、鼻水を出しながら食べている内に、不意に目頭が熱くなって涙がシミだらけの頬を伝った。


小学生の頃。

三浦屋という駄菓子屋で買ったミニカップ麺を三丁目公園で食べていた。あの時も今日と同じように寒い日だった。

友達のよっちゃんに「スープくれ」と言われた。絶対に麺は食べない条件で、ひと口だけ許した。よっちゃんはスープを飲んだ。わたしにはよっちゃんは麺も一緒にすすったように見えた。いま麺も食べただろ。食べてないよ。食べたってば。食べてないってば。いつの間にかわたしはよっちゃんとローキックの応酬を繰り広げていた。


何だこのクソメモリー。思い出すんじゃなかった。こんなくだらない思い出は即刻消去してえ。わたしのセーブスロットは3つしかないんだぞ。


それ以来、よっちゃんとは一緒に遊ばなくなった。中学生になっても一言も口を聞く事はなかった。子どものケンカは侮れない。幼さからすぐ親友になれる半面、昨日まで親友だったはずの友達が一夜で敵にもなる。

 

でもブタメンを外で食べるのはオススメ。たまに童心に返るのも悪くない。

通り過ぎる人たちが志村けんばりの二度見で過ぎ去っていく事を除けば、うん。オススメ……かな。