洗練された野生。

洗練された野生。

有終の美を飾りたいブログ。

娘たちがいない日々を送る寂しさと愉しさ。

『来年の話をすると鬼が笑う』と言うけれど、鬼なんぞには勝手に笑わせておけばいいのであって。そもそも実在もしない怪物だか妖怪だかが笑ったところでわたしは痛くもかゆくもなく、鬼が笑うよりも北村弁護士が普通に笑うようになった事の方がわたしにとっては大事件であり、父さん、今年の冬は寒さが身に沁みます。ラニーニャとかいうフザけた名前の現象のせいだそうです。

 

100歩譲って、来年の話をすると鬼が笑うというのなら、昨年の話をしたら誰かが泣くはずだ。誰が泣く? 鬼の対極にあるものと言えば、これはもう桃太郎をおいて他にない。老いぼれたババアがこねくり回したきび団子1個でイヌとサルとキジを鬼退治に手伝わせるという、現代のブラック企業のシャッチョサン達が崇拝してやまない日本最古のブラック経営者の桃太郎さんだ。

イヌとサルとキジ(笑)。わたしだって差し違える覚悟なら勝てる。戦力としてはあまりに乏しい3匹の獣と、桃から生まれたという特殊な出自だけが頼りの自分。これでなぜ鬼に挑めると思ったか。その先見の明のなさに涙が出てくる。

 

というわけで、昨年の話をすると桃太郎が泣くけど構わず昨年の話から始めたい。

わたしたち家族は、昨年の12月30日から奥さんの実家にお世話になっていた。なぜ12月30日から義実家に行ったのか。おそらく読者の方々はその辺の事情について興味がぜんぜん津々じゃないと思うしん。だけどそんな事を言い出したらこの記事が進まないしん。だからお構いなしに語り出すしん。今年はそういうスタンスで行くしん。

 

12月30日から義実家に泊まるのは、翌31日の朝早くから義母が栗きんとんを作るからだ。奥さんや娘たちはその手伝いをする。そのために30日から前乗りしておく。これは毎年の恒例になっている。

きんとんって何? 栗は分かる。だって栗だから。きんとんは? 筋斗雲じゃないよね黄色いけど。どんな漢字だろうと調べてみたら『栗金団』と書く。金運や勝負運を願う料理らしい。クソ忙しい年の瀬にずいぶんと欲深い料理を作ってたんだな義母は。そんな人間の欲の権化みたいな食い物のために、毎年わたしたちは12月30日から義実家に行っていたのか。

 

買え。そんなもん作らないで買え。金は5,000円までならわたしが出すから買え。そして義実家へは1月1日から行くことにしてくれ。だってそうしないと年末の楽しそうなバラエティ番組が全然観られない。義実家に行ったら大晦日紅白歌合戦であると、太陽が東から昇ってくるのと同じくらいに絶対なんだ。

 

そのくせ観たら観たで「全然知らない歌ばっかりで面白くない」と愚痴をこぼす。これも毎年恒例だ。当たり前なんだよ時代は刻一刻と変化してるんだぞ。わたしですら知らない歌ばかりなんだから。70過ぎの老人が全曲把握できていたらちょっとキモいだろ? 逆に21世紀も21年が過ぎ、22年目に突入しようとしてる今の紅白にフランク永井とかが現役で歌っていたらおかしいんだから。

 

ところで話はぜんぜん変わるけど、義母に「フランキー堺財津一郎って似てると思わない?」って聞かれたんだけど聞かないでよそんなの。思うも何も知らないんだから。俺を同世代だと勘違いしているのか? 財津一郎タケモトピアノのCMでかろうじて知っているけど、フランキー堺はさすがにちょっとキビシーので助けてチョーダイ。

 

事件はフランキーの乱だけでは終わらない。まだある。紅白歌合戦が終わり、みんなでまったりとゆく年くる年でカウントダウンの準備をしていたら、わたしの横に座っていた義父が特大の屁をぶっ放した。いい加減にしろよジジイこの野郎。バブッ!!じゃねえんだよ入浴剤みてえな屁しやがって。教えてくれよ。俺はアンタの屁のニオイを嗅ぎながら新年を迎えなければならないほどに罪深い1年を送ってきたのか? そしてこのニオイは何だ。生ゴミでも食わないとこんな醜悪極まりないオイニーにはならないぞ。だいたいだね。リビングが震撼するほどの大音量の屁をこいておきながら、しっかりと臭いってのはどういう了見か。ニオイも音もって欲しがり過ぎじゃないかね。誠意がないよ。音がした屁は臭くないというのが東照大権現様以来の通例であり通念であり秩序だし不文律最低限のマナーですうっせぇわ。

 

その後も「ウサギなんて干支はない」と言い張る義父を家族全員で説得するという珍事はあったものの、無事に新年を迎え、1月3日に義実家をおいとましてきた。でも帰ってきたのは奥さんとわたしだけ。長女と次女はそのまま残って延泊中。冬休みが終わるギリギリまで泊まっていたいらしい。

 

でもそれも今日でおしまいだ。これから娘たちを迎えに義実家に行ってくる。娘たちが帰ってくるのは嬉しいけれど、娘たちがいない間のセックス三昧の日々が終わってしまうことは少し残念だ。48歳。まだまだ引退は先みたいだ。